竜飼いの紋章

ISBN 4-15-030670-2 C0193

久美沙織著/水玉螢之丞カバーイラスト


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bk1

ハヤカワ文庫JA 680円 2001/7/31
 没落貴族が経営するデュレント牧場。かつては名門とうたわれたドラゴンファームも、いまはアップアップの状態だ。今日も今日とて、朝早くから跡取り息子のフュンフは、竜たちの厩舎の掃除に余念がなかった。
 一番のお気に入りの竜シッポと、隣の成り上がりのベンジョの牧場に逃げ出した竜を連れ戻しに赴いたフュンフは、そこで滅法気の強い美少女を助ける羽目に。しかも、その少女の言うことには、成金のベンジョフリンが、デュレント牧場を買収する計画をしているというのだ。
 竜と人間の信頼関係(友情)が、なんとも心暖かくさせてくれる作品です。
 この物語では、竜はかつて持っていた飛翔能力を失って、今は滑空するだけが精一杯の生き物として描かれています。フュンフは、赤ん坊の頃からシッポが面倒を見て育て上げた子供という設定ですね。それだけに二人の結びつきは強いんです。

『竜騎手の誇り』

ISBN4-15-030673-7 C0193

久美沙織著/水玉螢之丞カバーイラスト

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早川書房 760円 2001/8/31
 前作で、伝説のホルダ山に登り奇蹟の生還を遂げたフュンフとディーディー。あれから三年、人手に渡る寸前だったデュレント家の竜牧場は、いまでは当代随一の名牧場としてその名を馳せていた。十八歳になったフュンフも、姉マルトと牧童頭のシャーキーの婚礼を控えて、忙しく働いていた。そんなある日、ディーディーとその父親が、魔楽師と勘当同然で家を出ていって久しい兄キャシアスを連れてやって来た。
 今回の見所は、勢いを盛り返したデュレント家の婚礼と、キャシアスと父親の軋轢、あと、シッポとディーディーの愛竜ビジューの子竜の誕生かな。

『聖竜師の誓い(上)』

ISBN 4-15-030675-3 C0193

久美沙織著/水玉螢之丞カバーイラスト

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『聖竜師の誓い(下)』

ISBN 4-15-030676-1 C0193

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早川書房 各巻740円 2001/9/30
 ディーディーと結婚し、息子も生まれ幸せな日々を過ごしていたフュンフだが、ようやく復活した『飛竜遠距離耐久競技』に出ることになっていた。名門デュレント家として、また一流有名騎手キャシアスの身内として、はたまたこの大レースを取り仕切る委員会会長(ディーディーの父親アズリアン氏)の義理の息子としても、
参加しないわけにはいかないし、また負けるわけにもいかないのだった。
 シッポと三人の子供の竜たちと、姉のリアン、ポルク家の双子とともに、三ミリメタの距離と一ヶ月にも及ぶレースに向けて旅立った。
 今回は、レースの駆け引きとか、戦乱の最中にあるドーンソーの通過、<竜の王に背くもの>の黒幕との対決、そしてフュンフの聖竜師としての目覚めです。
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