粗筋: SF新人賞を受賞した岩手県在住の新人作家、兜坂亮は、授賞式から帰ると、ただ一人の身寄りである義父が居なくなっていた。本間鐡太郎という数学者をモデルにした小説の執筆を依頼されてから身の回りに不穏な事件が続く。調査を進める亮の周囲で、公安調査庁が不気味な活動を開始する…… 一方、暗雲たちこめるドイツでは、16歳にして天才数学者の本間鐡太郎は、高次元多胞体理論なる独自の時空論に到達していた。