橋元淳一郎の月例報告52回目、2004年9月分 
 台風と地震のひと月でした。全国各地でクマが出没しているようですが、我が家は今のところアライグマどまりです。しかし、お馴染みのイノシシは毎晩、防犯カメラに映っています。けが人も出ていますので、要注意です。
●9月1日(水)
 台風被害の後始末で、さすがに疲れている。
 それでも新企画A執筆。
 保険会社が査定に来て、写真を撮って帰る。
 屋根瓦にもかなり被害があることが分かり、業者に修理依頼。
●9月2日(木)
 新企画A執筆。
 疲れて昼寝、3時間ほど。
●9月3日(金)
 東進ブックス、電磁気編の改訂版原稿執筆。
 屋根修理の足場工事。
 連れ合いに『Do Classic』というPR雑誌より電話取材。美術館でリサイタルをするというのが、受けたらしい。
 夜、シアターでDVD『タイムライン』。(ネットによると、音楽家の大澤徹訓氏もこの日、おなじDVDを観ていたそうだ。)
●9月4日(土)
 芦屋奥池で、友人ご夫妻とバーベキュー・パーティー。
 夕方から、全員で別の友人宅にみんなで押しかけて、夜まで。
●9月5日(日)
 大学がオープン・キャンパスのため出校。やれやれ。
 夜、比較的大きな地震が2回。てっきり東南海地震だと思ったが、そうではないらしい。
●9月6日(月)
 屋根の修理が始まる。鬱陶しいことだが仕方ない。
●9月7日(火)
 台風18号接近。16号とほとんど同じ進路。今回は、昼間から家中の雨戸をすべて閉ざす。フローリングの修復工事をしているため、部屋中にシンナーの臭いが立ちこめ最悪の環境。屋根は心配だし、落ち着かないことはなはだし。
 そんな中、SFマガジン連載『プラトンの洞窟』執筆。
●9月8日(水)
 SFマガジン連載、仕上げて送付。あと1回で終り。
●9月9日(木)
 地震の頃から、家の中に棲息するヤモリの姿が消えた。風呂場などで遭遇すると気持ちのいいものではないが、姿が見えなくなるとなると、かえって不気味である。
 家にいても屋根の修理工事で鬱陶しいので、連れ合いとmovix六甲「ヴァン・ヘルシング」。吸血鬼、狼男、フランケンシュタイン、さらにはハイドまで、妖怪・怪物総出演である。
 東進ブックス改訂版、校正。
●9月10日(金)
 台風で土まみれになった車や門扉の洗い流し。
 「内分泌外科」の連載『サイエンス・コラージュ』原稿、仕上げて送付。今年で終了したい旨告げると、社長さんから「人気コラムを失うのは残念(お世辞でも嬉しいものだ)。14年間、一度も落ちたことがないというのは凄いことである。それに甘んじてしまった」という暖かいメールを戴く。比べるわけではないが、20年間、一度も落とすことなくつづけた某社からは、連載打ち切りを何度も伝えているのに、何の反応もない。意気を感じない人たちとのおつき合いは、もっと早く切り上げておくべきであった。この連載に費やした時間と枚数をすべて長編に注いでいれば、5作品くらいは書けたのに。今回は、単行本にもならないのだろうな。
●9月11日(土)
 玄関先に、巨大ムカデがのたうっている。ムカデおじさんの薬が効いているようだが、夜まで断末魔の抵抗をつづけていた。
 東進ブックス『電磁気編』の改訂版原稿執筆。
 連れ合いは長岡京へレッスンに。ついでに墓参りもしてくれる。
 夜はみんなでトア・ロード「青山」。珍しく満員で、シェフは汗だくである。
●9月12日(日)
 終日、東進ブックス改訂版原稿、なんとか仕上げる。
 久しぶりに酒飲まず。
●9月13日(月)
 早朝起き。荒ごみ出し。
 新企画Cの見本原稿執筆。
 サンマークから『相対性理論が見る見るわかる』の読者からの質問が転送されてくる。書留になっているのだが、挨拶文もなく、返信用封筒も入っていないという礼儀知らず。しかし、簡単に間違いを指摘して、返送。
 今日も酒飲まず。
●9月14日(火)
 きょうも芦屋奥池でバーベキュー。ところが、下界は晴れていたのに、突然の雷雨。近くで落雷つぎつぎ。台風被害の記憶が生々しいので、悪霊にでも取り憑かれているのではないかと思えてくる。夜のニュースで、新幹線が神戸でストップしたと報じていた。
●9月15日(水)
 会議で出校。いよいよ後期の始まりである。
 この秋は忙しくなりそうである。溜息ばかりついてもおれない。
●9月16日(木)
 歩いて住吉まで。電車で出校。
 夜は連れ合いが車で迎えに来てくれる。南港ATCで食事。
●9月17日(金)
 新企画Cの見本原稿、仕上げて送付。
 来週の東進収録用の書画原稿、仕上げてfaxで送付。
 来年度の非常勤の先生のお願いメールなど、さまざまな雑用を片づける。
 夜は連れ合いとオーキッド・コート「去来花」のワイン・パーティー。
●9月18日(土)
 読者返事、介護関係の書類作成など、今日もさまざまな雑用を片づける。
 台風疲れが今頃出てきたのか、昼寝。
●9月19日(日)
 ようやく、しばらく手がつけられなかった新企画Aの原稿執筆。
 終日の予定が、連れ合いが急にぶどう狩りに行こうと言い出して、午後から車で名張の青蓮寺ダムの農園まで。
●9月20日(月)
 終日、年老いた母のことを考えつつ、新企画A原稿執筆。
●9月21日(火)
 早朝起き。生ごみ出し。
 朝から出校。多忙。疲れる。
●9月22日(水)
 屋根の修復工事はとっくに終わっているのに、足場の撤去が今日まで延び延びに。きっと、強引に日程に割り込んだ奴がいるのだ。作業が延びれば、それに比例して支払いも延びるのは当然のことである。保険金が下りるまでは、支払わないことにしよう。
 車で出校。今日も多忙。
 連れ合いと芦屋「ヴェルブラン」で食事。
●9月23日(木)
 新企画A執筆。
 東進、来年度からの新センター対策のテキスト原稿、執筆開始。
●9月24日(金)
 いつもの「のぞみ」で東京出張。
 車中、『ダンテ・クラブ』を読み始めるが、作者が若いせいか味がない、残念ながら面白いところまで持たず投げ出す。いい読者とはいえないなぁ。
 東進収録2コマ。
 吉祥寺パルコ地下書店、物色。今回は、ぼくの本を全部置いている。少し見直したぞ。
 海外小説、4冊ばかり購入。さっそくホテルで読む。『イデアの洞窟』、これは面白そうだ。ほかに『その名にちなんで』、『地図に仕える者たち』、ベケットの『マーフィー』。
●9月25日(土)
 収録2コマ。
 中央線が新宿駅工事で快速運休である。湘南電車が変わるそうだ。隠れバー別室の皮肉批評のネタになりそうだ。帰路「のぞみ」、ガキがうるさい。ガキの態度は親の映しである。品のない親たちであった。
 ビールの日本酒を飲みながら、『イデアの洞窟』。
●9月26日(日)
 日曜というのに、センター試験のリスニング試行試験のために出校。前にも書いたが、今年は入試委員で、こんな雑用が多いのである。さすがに役人のすることで、計画にそつはないが、けっきょく文科省と東大官僚を養うためにただ働きをさせられているのである。恨みはつのる。
 三重よりおばあちゃん来。誕生祝いをかねて、みんなで神戸オリエンタルホテル「なだ万」へ。
●9月27日(月)
 早朝起き。荒ごみ出し。
 雨中をあるいて住吉、電車で出校。
 今日も多忙。
●9月28日(火)
 早朝起き。生ごみ出し。背中が青いムカデの死骸が玄関先に転がっている。気持ち悪いなぁ。
 車で出校。今日も多忙。
 東進ブックス『電磁気編』改訂版の原稿完成、送付。
●9月29日(水)
 またまた台風21号接近。
 連れ合いの「去来花」コンサートの日であったが、中止となる。
 風雨の中、車で出校。いろいろと大変だ。
●9月30日(木)
 先日、相対論の質問を送ってきた人が、再度、便箋十数枚にびっしり数式を埋め尽くした手紙を送ってくる。そんなもの読んでる暇がありますかいな。相対論は、これだから困るのです。もちろん、無視です。
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