最新作紹介


徳間書店『SFJAPAN 2008 SUMMER』
「新ミルキーピア物語 へのへのもへじがころんだ」
徳間書店『SFJAPAN 2009 SPRING』
「新ミルキーピア物語 第2話 虹の彼方に」
《ページ11》シリーズの紹介はこちらから
『リ・ジェネシス ―感染―』
> 東野 司 編著
> ISBN-13: 978-4594054557
> 扶桑社
> 700円
> 2007.8.18発行
カナダで2004年から放送された人気ドラマのシーズン1の小説版。
医学者の端くれとしては、謎解きも面白く読めたんですが、一般的にはどうなんでしょう。専門的過ぎるのかも知れませんが、緊迫感があってスリリングです。カナダのトロント近郊で、謎の病死が相次ぎます。それを調査するのが、バイオテクノロジーの国際機関NorBACなんですが、主人公のデビッドの性格設定は、壊れてるみたいです(笑)
その病原体を調査するのですが、DNA的にはラクダ天然痘ウィルスに酷似しているのですが、その病状は激しく、エボラ出血熱に似ています。 さあ、この天然痘の伝播力とエボラの致死率を兼ね備えた変異体ウィルスに対処の方法はあるのでしょうか?
『ProjectBLUE 地球SOS 1』
> 原作=小松崎茂/カバー絵=松竹徳幸・松本文夫
> ISBN 4-15-030860-8
> ハヤカワ文庫JA
> 640円
> 2006.9.15発行
粗筋:
  西暦2000年、メトロポリタン市中央駅では、G反応機関を搭載した弾丸列車イナズマ号の完成レセプションが執り行われようとしていた。しかし、そのイナズマ号は突然の虹色の閃光と共に空中に浮かび、大勢の人々の前から忽然と消え失せてしまった。

 

  《ProjectBLUE 地球SOS》の著者インタビューはこちらから
『ProjectBLUE 地球SOS 2』
> 原作=小松崎茂/カバー絵=松竹徳幸・松本文夫
> ISBN 4-15-030864-0
> ハヤカワ文庫JA
> 640円
> 2006.10.15発行
粗筋:
  侵略者バグア遊星人の操る巨大円盤によって世界各都市は完膚無きまでに叩きのめされてしまった。対する人類も地球防衛組織「迷宮機関」を結成し、海底都市に最高頭脳を集結し、侵略者たちに敢然と立ち向かっていく……

 

 

『展翅蝶−昭和80年、夏−』東野司著、末次徹朗画
'02/4/12、エニックス、860円
ISBN4-7575-0641-4 C0293
粗筋:
 昭和78年に突如出現し、東景を蹂躙し尽くし海へと消えた怪獣。日本および日本経済は壊滅的な打撃を受け、全国各地にローカルな臨時政府が設立されてはいるものの東景復興プランは頓挫したままであった。
 高校三年生の夏休み、同級生の片瀬潤と椎名麻美は、通称化け物屋敷と呼ばれている元別荘付近の松林で不思議な光を目撃する。それは光る蝶のようにも見えたのだ。何をやっても、再び怪獣が襲来しぶち壊してしまう予感に苛まれ彼らは確固とした未来を描けないでいるのだった。
 東景の警察廳第弐外地資料課の木暮は、<怪獣以後>日本全国の不可思議事件を担当していた。この日、彼が受け取った封筒から出てきたのは、航空機事故の現場で使われた青いビニールシートを写したネガだったが、それにはシートそのものには殆ど見えなかった鳥の死骸と思われる物が写っていた。そしてそれは正にキリストの遺骸を包んだ『聖骸布』と同じように思われた。

 見えない未来に苛立つ未来の若者たちと、同じくどうしようもない閉塞感に悩まされながらも不可思議な事件に立ち向かっていく木暮のパートが上手く絡み合って独特の物語世界を形成してます。まあちょっと「エヴァ」は入っているんじゃないかと思いますが(笑)
『展翅 撩乱―昭和76年、春』東野司著、ひろき真冬画
'02/7/15、学研M文庫、680円
ISBN4-05-900170-8 C0193
粗筋:
 昭和76年2月、横浜市で一家四人の惨殺事件が発生した。
 その事件を担当していた神那川縣警科学捜査課捜査官の瀬戸はるかは、現場に残された血塗れの手形を分析した結果、人間のものでも類人猿のものでもないとの結論に達した。しかし、それに満足しない上層部から、警察廳第弐外地資料課への出向を命ぜられる。
 警察廳の地下4階にある不可思議事件捜査課と呼ばれるその課に出向いたはるかは、そこで捜査官の度会一馬と出会う。彼は、はるかの持参した手形の写真を一見するなりこう喝破した。「水虎の手形」だと。
(水虎=河童)

 サブタイトルからもお分かりのように、前作『展翅蝶』の前日譚です。というか<怪獣以前>の話ですね。う〜ん、これは面白い。なるほどそういう展開なのかとか、お〜!そう繋がるのかと膝を叩くこと請け合いです。なにより、頭脳明晰で生真面目なはるかと、一見冴えない中年捜査官のコンビの造形がみごとでグイグイ物語り世界に入っていけます。
東野司先生インタビューは「アニマ・ソラリス」から。
《ミルキ〜ピア》掲示板はこちら
旧東野司オンラインファンクラブ《ミルキ〜ピア》掲示板はこちら
 

東野司チェックリスト

SFマガジン増刊号
『史上最大のメリークリスマス』
のご紹介
電子版
『史上最大のメリークリスマス』
東野司さんと初めてお会いした
ときの写真です。
左のイメージをクリックすると、
東野司さんの色紙のイメージが
見られます。

次のページは、下のNEXTをクリック!
ちょっと前の著書の感想文があります。

次