FC「風」がついに住所不定になってしまった。今まで使わせていただいた
東芝EMIの宛先が事情により使えなくなったのだ。
早急に何とかしなくてはと考え、苦肉の策として東京・神田にある私書箱
センターを見つけ、とりあえず3カ月間の契約で申し込んだ。私書箱センタ
ーとは、郵便物を自宅に送られては困る場合に利用する、秘密の宛先的
性格のものだった。幸い、通勤途中の場所にあったので、会社の帰りに4
日おきぐらいに途中下車して郵便物を受け取った。
そうこうするうち、荒木さんが東京・東村山市の実家を出て、すぐ近くの東
大和市内にアパートを借りることになった。これを機会に、このアパートをFC
「風」の本拠地とし、ドアに「西島三重子FC風事務局」との表札も出した。
これでやっと所在地が安定した。
そのころ、会員からのお便りで「何か手伝うことがありましたら……」と言
ってくれる方が何人かいて有り難かったが、いずれも地方在住の会員だっ
た。
ある日、「FCのお手伝いをしたいんですが……」というお便りをくれたのが
都内在住、それも当時の私と同じ中野区に住む井上拓夫さんで(ちなみに
みーちゃんも中野区だ)、願ったり叶ったり、まさに渡り舟であった。井上さん
は何とみーちゃんがデビューする前(?)からのファンとのこと。会報を見てい
て、スタッフが苦労しているのが手に取るようにわかったという。
こうして3人の最強スタッフ(?)としてしばらく続くことになる。
事務局といっても、ただ住所があるだけで、特別なものがあるわけではない。
それしいテーブルはあるにはあるが、コピー機もない。お知らせを出す時は、
荒木さんが勤務先*の手動写植機で打ち、コピーは(今もそうだが)コンビニ
でしていた。
*何を隠そう、荒木さんはFCのために転職してしまった人である。それま
でトラックの運転手だったのだが、FCのスタッフになり会報を作る都合上、文
字・書体とか写植とか印刷関連の知識が必要になった。で、いったん会社をや
め、手動写植の学校に半年通い技術を身につけ、写植・版下の会社に就職し
たのだ。この話を聞いた時,私は驚いた。あきれた。と同時に感動した。なぜ
って、FCのため、ということはみーちゃんのためにそこまでしてしまったのだか
ら。みーちゃんの歌には、人をそこまでさせてしまう底知れない何かがあるとい
うことの典型例だと思う。
みーちゃんのニュースが入ると緊急召集をかけ、集まった。
仕事の関係でたいてい夜集まり、遅くまで営業している喫茶店やデニーズ
等で宛名書き・封書作りをやることになる。最初は手書きで250人分書いてい
たが、時間がかかるし、手は痛くなるし大変だった。これではたまらんとワー
プロを購入した(もちろん自費で)。この出費は痛かったが、名簿を入力したの
で宛名書きはしなくてすむようになったし、のちのディスコグラフィーや会報作
りにも大活躍してくれた。
ある時は井上さんの勤めている会社に、社員が帰った頃をみはからって侵
入(?)し、朝まで作業したこともあった。しかし、よくバレなかったものである。
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みーちゃんのプリクラ(^o^)/ |
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みーちゃんのテレホンカード |
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